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ニュージーランド在住のプログラマがあれこれ書くブログ

海外転職して「挑戦に年齢なんか関係ない」って気づいた話

イチオシ記事▼

会社を辞めたのは、28歳のときだった。

システムエンジニアとして残業につぐ残業、休日出勤につぐ休日出勤な毎日を送っていた僕は、ただひたすら定時帰宅にあこがれていた。

そして、システム屋とは名ばかりにExcelで文書を作成する仕事しか回ってこない会社に嫌気がさし、プログラマに転職したいともずっと考えていた。

定時帰宅とプログラマ。

日本のIT業界のブラックっぷりが世の中に知れ渡って久しい2013年、その両方を手に入れる方法は何か?

……海外への脱出しかない。こうして僕は、5年の社畜生活の間に貯めた資金を全て放出し無一文になる覚悟でニュージーランドへと旅立ったのだった。

Auckland City, New Zealand

30歳が挑戦のタイムリミットだと思っていた

当時の僕は、無職のまま30歳を超えることをとても恐れていた。ニュージーランドでの転職が100パーセント成功する保証なんてどこにもない。大学へ留学した時点で29歳、1年経って卒業したら30歳。

ビザが切れるまでに就職できなくても、ギリギリ30歳で日本に戻ってこれる。その年齢ならなんとか転職市場でも戦えるだろう。

そう逆算して、"今しかない"タイミングで退職したというわけだ。今にして思えば、30歳だろうが31歳だろうが大して違いなんかあるわけないとわかるのだが、大真面目にそう信じていた。

無事に大学も卒業でき、首尾よく就職先も見つかり、現在は目標通り、プログラマとして楽しく働き定時で帰る毎日だ。

そして、あんなに年齢を気にして焦っていたのに、実際は何かに挑戦するのに年齢なんて全然関係ないなということを、ニュージーランド生活の中から常々教えられている。

年齢に関係なく、新しい人生に挑戦する人がたくさんいる

ニュージーランドでは、30歳過ぎての転職なんて当たり前だ。それ以前に、転職の際に年齢を聞かれることもまずない。履歴書に年齢を書く必要なんかないし、万が一、年齢が原因で不採用にされたら訴訟ものだろう。

それどころか、30歳過ぎてから異業種への転身を決める人だって珍しくない。今の同僚には、大学を卒業して自動車メカニックとして5年働いてから、もう一度大学に入り直し、コンピュータサイエンスの学位を修めてプログラマになった人がいる。簡単なことだとは言わないまでも、こうしたキャリアチェンジも普通にありうることだ。

さらに驚いたのは、ニュージーランド移住に挑戦する日本人の多くが、30代後半から40代と、自分よりずっと年上の人ばかりだったことだ。しかもそのほとんどが配偶者や子供を連れてきている。日本人ばかりではない、世界中から年齢に関係なく、多くの人々が移住にやってくるのがこの国なのだ。

ニュージーランドに来る前の僕は、海外への挑戦なんて若いうちにしかできない、まして家族を持ったら一生無理に決まってると、勝手に思い込んでいた。現実には自分よりはるかに行動力のある人々がいることに気づき、無意識に足かせをはめていたかつての自分を恥ずかしく思った。

英語圏には "Age Is Just A Number"、年齢なんてただの数字という言い回しがある。その意味を実感しながら日々生きている。

年齢を気にするのは、年齢しか売るものがない人

なぜ以前の僕は、そんなに年齢のことを気にしていたんだろうと考えると、ひとつの結論に至った。

僕には、年齢しか転職市場で売るものがなかったのだ。

5年もの間、大したスキルも身につかない不毛なシステム開発に身を捧げていた僕が、転職市場でアピールできるものは年齢くらいしかなかった。

まだ若いです。スキルはありませんが、やる気はあります。頑張って仕事覚えるので雇ってください。

即戦力が求められる中途採用で、ろくにプログラミングもできないエンジニアもどきが面接で口にできるのはそれくらいしかないじゃないか。

これは転職に限らず、たとえば婚活市場でも同じだろう。そりゃ若い方が人気はあるかもしれないが、若いだけで相手が見つかるわけでもあるまい。

"Age Is Just A Number"。つまり若いだの年寄りだのに大した価値なんかないってことだ。魅力的な人は、年齢に関係なく魅力的なんである。

会社を辞めてから4年が経ち、僕も32歳になった。あの頃の自分から見ればずいぶんと老けてしまったけれど、ビジネススキルやNZの永住権、外国の友人たちなど、抱えきれないほどの財産を手に入れることができた。年齢を重ねることを怖がる必要なんて、全然なかったんだ。


まとめ

やりたいことがあるのに、年齢を理由にためらうなんて実にもったいない。この国には自分が何歳かなんて気にも留めずに挑戦し続ける人が大勢いる。いや、日本にだってたくさんいる。ただ、あなたには見えていないだけだ。ひとたび行動すれば、同じように挑戦する仲間が増え、なんだよ怖がることなかったじゃんと気づくだろう。

このブログはもともと、かつての自分のために書き始めた。毎日に疲弊し、新しい一歩を踏み出したいと考えてはいるけれど、様々なしがらみにとらわれて行動できずにいる誰かのために。そのしがらみのひとつに年齢があるならば、ぽんと肩を叩きながら、何も恐れることはないですぞと声をかけたい。

運命を、変えよう。世の中のすべての人に、たのしい人生がありますように。




特別お題「『選択』と『年齢』」

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