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ニュージーランド在住のプログラマがあれこれ書くブログ

字幕なしで洋画を観るために必要な英語力はどれくらい? 海外在住者の学習法を紹介します!

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「洋画を字幕なしで楽しめるようになりたい!」

そんな目標をもって英語を勉強している人、多いのではないでしょうか?
確かに字幕に頼らずにセリフを聞き取れたら、より作品を楽しめる気がしますよね。

僕はニュージーランドに住んでいるので、映画館に行くとほぼ必ず洋画を字幕なしで観ることになります。
最初は内容がよくわからないことが多かったものの、次第に理解できる割合が増えてきました。

どの程度理解できるかというと、

  • 話の流れについていける
  • 作品中の印象に残ったセリフや会話を説明できる
  • ジョークやギャグを理解して反射的に笑える
  • セリフの5割〜7割を聞き取れる

といった感じです。最近ではサブブログに映画の感想なんかも書いてます→モヤシネマ

作品によって理解度にはばらつきがありますしネイティブ並みの理解にはとうてい及びませんが、字幕なしで楽しむなら十分なレベルに達していると思います。

今回は、字幕なしで洋画を楽しむのにはどれくらいの英語力が必要なのか、そして、字幕なしで洋画を楽しむために僕が実践していることについてお話します!

英語が得意な人でも、映画を理解するのは難しい

まず、僕の英語力がどのくらいなのかお伝えしておきますね。

2016年の12月に受験したIELTSという試験では、リスニングで9.0(満点)を取得しました。
それよりだいぶ前になりますが、2012年にはTOEICで880点をマークしています。

また、ニュージーランドの大学に1年通って卒業し、現地企業で英語を使いながら1年半働いていますので、それなりに英語は得意という自負はあります。


ですが、それくらいの英語力があっても、洋画を字幕なしで理解するのはめっっっちゃくちゃ難しいです。

そもそも、TOEIC や IELTS などのリスニング試験で使われる音源は、はっきりした発音やアクセントで、聞き取りやすく録音されたものです。
英語力以外の要素で正解できなかったってことになったらフェアじゃないですもんね。当然です。

ですが、映画で話される英語は、必ずしも聞き取りやすい英語ではありません。
どこかに隠れながらヒソヒソと話される声、戦場で叫びながら話される声、こんなのは試験でも日常会話でも触れる機会がないので、即座に理解するのはとても難しいわけですよ。
そこに難しい単語や専門用語なんかが混じってくれば、聞き取るのは至難の業になってきます。

だいたい、映画の聞き取りって日本語ですら難しいですからね。
たとえば、2016年に大ヒットした「シンゴジラ」。
会議のシーンでは政治家たちが専門用語だらけのセリフを早口でまくし立てていましたが、あれを完璧に聞き取れた人がどれだけいるでしょうか?
スタジオジブリの「もののけ姫」には歴史書にしか出てこないような難解な単語がたくさん使われていますが、皆さん全部わかりますか?

それを考えれば、英語での聞き取りがどれだけ難しいことかは言うまでもありませんね。

発音できない音は聞き取れない。「英語耳」を身につけよう

さてここから、字幕無しで洋画を観られるようになるための具体的な学習方法を紹介していきましょう!

まず覚えてほしいのが、自分で発音できない音は聞き取れないってことです。
わかりやすい例をひとつ紹介します。
洋画の中で「Light」という単語が聞こえたとしましょう。
「L」と「R」が発音できない人はこの単語を正確に聞き取ることができません。
その場合、「Light」が「ライト」という日本語の音に頭のなかで置き換わってしまいます。
すると「ライトって聞こえたけど、Light かな……Rightかな……Writeかもしれないな……」と無駄なことを考えながら推測で意味を判断することになり、洋画のスピードについていけなくなってしまうんです。

これを解決するには、英語の正しい発音を徹底的に身につけるのが一番!
そこでオススメしたいのが英語学習者の発音指導のバイブルとも呼ばれる名著『英語耳』です。


独学でネイティブ並みの発音と聞き取り能力を身に着けた著者のノウハウがぎゅっとつまった濃い一冊です!
日本人には難しいと思われがちな英語の発音を、舌と口の形に注目して丁寧に説明してくれています。
この教科書のとおりに発音を練習すれば、だれにでも英語ネイティブの発音が身につきますよ!

正直に言ってかなりスパルタな指導書ではありますが、一冊まるまるこなすだけの価値のある本です。

TOEIC900点レベルの文法と語彙を身につけよう!

英語の発音とともに身につけなければならないのが文法と語彙です。
音だけ聞き取れても、文法構造を理解できなかったり単語を知らなかったりしたら意味がわかりませんもんね。

まず文法書ですが、高校レベルの参考書を一冊もっておけばOKです。
大学入試までの内容で英語の文法の9割以上はカバーできてしまいますから何冊も買う必要はありません。

ここでは『総合英語Forest』を推薦します。
初級者から上級者まで、英語を理解するのに必要な文法事項が一通り解説されているので、この本の内容はすべて理解できるように勉強しましょう。


次に語彙ですが、ディズニーの子供向けアニメの聞き取りだけでもTOEIC700点程度の単語力は必要になります。
大人が観るような一般向けの洋画になると、TOEIC900点程度の単語力でもまだまだ足らないのが正直なところ。

いきなりハイレベルなところを目指すのは大変すぎるので、これから英語を本格的に勉強する人はまずTOEIC700点を目指しましょう。

使う単語帳はキクタンシリーズがオススメです。
毎日2ページずつ学習していけば忙しい社会人でも無理なく進めていけますし、付属のCDで耳から単語を覚えられるのも記憶の定着に役立ちます!

レベル別の単語帳を紹介しておきますので、自分の実力にあったものから手をつけていきましょう!





洋画や海外ドラマを教材として効果的に使う方法

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すでに説明したとおり、洋画の英語は非常に難しいので、英語力の基礎ができていない人がメインの教材として使うのはおすすめできません。

でもせっかく英語勉強してるんですから積極的に観たいですよね!
楽しみながら英語が身につくならまさに一石二鳥です。

ここでは、僕が実践している洋画や海外ドラマを使って英語を勉強するための効果的な方法をご紹介します!

英語字幕つき、かつ適切な難易度の作品を選ぼう!

教材には、必ず英語字幕がついている作品を選びましょう。
理由は簡単、実際に何と言っているか答え合わせができないと、勉強の意味がないからです。

スクリプト(セリフを書き起こしたもの)を印刷して用意することを勧めている意見もありますが、僕は英語字幕の方がいいと思います。
だっていちいちスクリプトを印刷するの、単純にめんどくさいですもん。
テレビやパソコンの画面ですぐ確認できる字幕のほうがお手軽じゃないですか。
勉強をはじめるためのハードルは低ければ低いほどいいってのが僕の考えです。

そして、作品は短いほうが好ましいです。
これは後で詳しく述べますが、何度も繰り返して観るのが前提だからです。
1時間半くらいの長さがちょうどいいですね。
3時間を超える「タイタニック」とかはやめましょう。
そういった意味では、1話30分程度で観終わることのできる海外ドラマのほうが、洋画よりも英語学習には向いていると言えそうです。

最後に、自分の英語レベルにあった作品を選んでください。
あまりに難しすぎてわからない作品を観ても学習の効果が薄くなります。
海外ドラマなら「フレンズ」「フルハウス」などの日常生活を舞台にしたコメディなら、使われる単語も易しくはっきりした発音で聞き取りやすいのでオススメです。
逆に、犯罪や医療をテーマにした作品では、聞き取りの難易度がぐっと上がります。
よほど英語力に自信がない限りは避けましょう。


字幕なし→英語字幕ありの順で鑑賞する

観る作品を選んだら、まずは字幕なしで一通り鑑賞してみてください。
ひたすらセリフを聞き取ることに集中します。
わからないところがあっても最後まで観てしまいましょう。
「あそこはなんて言ってたんだろう?」とか、「ここの話の流れがよくわからなかった」と感じた部分が伸びしろです!

次は、英語字幕ありにして鑑賞します。
このときは、聞き取れなかった部分で一時停止してセリフを確認してください。
そして、なぜ聞き取れなかったのか分析するのが肝心です。

聞き取れない原因は大きく3つに分かれます。

まず、使われている単語がわからない場合。
これはすぐ辞書で意味を調べて覚えちゃいましょう。
僕は写真のようにポストイットに書き留めて、パソコンに貼りつけています。
これならノートに書くよりも常に視界に入ってきて覚えやすいですからね。
もしわからない単語が多すぎて全然進まないときは、難しすぎる作品を選んでいる証拠なので、子供向けのアニメなど、もっと簡単な作品に切り替えましょう。

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二つ目は、文法の知識が足りずに意味が理解できない場合。
この場合は、先ほど紹介した『Forest』などの文法書を読み直して、きちんと文の構造を捉えてから先に進んでください。

最後に一番厄介なのが、単語も文法も理解できるのに、音で聞くとわからない場合です。
つまり、聞こえた音が脳内にある言語のイメージと一致しないってことですね。
これは冒頭に紹介した「英語の音」が体に染みついていないのが理由です。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01HNTMRAG/beakjazztb-22/title=『英語耳』の練習をもう一度やりなおして、苦手な音を克服しましょう!

ここまでやりこむと、1回30分の作品でも学習に1時間半くらいかかると思います。
それでも、こうした学習をドラマでいえば1シーズン、10話くらい通して行えば、理解度がぐんと伸びた実感が得られること間違いなしです!
字幕なしで洋画が観たいという人は、これをぜひ続けてみてください。

英語字幕を使った学習にはネットフリックスが最適!

この「海外ドラマを英語字幕ありで観る」勉強法、実際にやるなら「ネットフリックス」がベストみたい。

加入者のレビューを観ると、人気の海外ドラマが充実しているうえ、英語字幕にも対応しているそうです。
これは英語学習者にはたまりませんねー。

なお「みたい」とか「だそうです」という書き方になってるのは、僕のいるニュージーランドからは日本のネットフリックスにアクセスできないからです……。

とはいえ、1ヶ月の無料体験が用意されているので安心ですね! まだ加入していない人はこちらのリンクから申し込みしてみてください! (アフィリエイトではないので僕の懐には一銭も入ってきません。ご安心を)
www.netflix.com


ストーリーを追ってわかったつもりにならないように!

ここでひとつ、注意事項を。

洋画や海外ドラマを教材として使う場合は、「わかったつもり」にならないように気をつけてください。
映画は、俳優の表情や音楽など、言語以外にも情報が多いので、英語が聞き取れなくてもなんとなく理解したように思えてしまいます。
実際、英語の実力が伴ってないのに「わたし、字幕なしでも洋画が理解できます」と自信満々で言っちゃう人、けっこういますからね。

理解度をチェックするには、重要なシーンのセリフをきちんと聞き取れたかがひとつの指標になります。
なんとなく意味が取れるだけではなく、聞こえたセリフをそのまま繰り返すこと(シャドウイング)ができるかどうかが重要です。

映画館で洋画を字幕なしで観るときのコツ

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最後に、僕がニュージーランドの劇場で新作映画を字幕なしで観るときに、理解度を上げるために行っていることを紹介します。
留学中や海外駐在中などで、海外の映画館に行く機会が多いという方はぜひ参考にしてみてください!

登場人物や組織の名前を予習しておく

人や組織の名前、地名などの固有名詞は、洋画を理解する上での障害になりやすいポイントです。
特に、スパイものにおける秘密結社の名前なんかは耳なじみのない名前であることが多く、予備知識がないと聞き取ることができず、全体の理解をさまたげてしまいます。

そのため、僕は映画を観る前に公式サイトや Wikipedia で主な固有名詞をすべて予習しています。
これをやっておくと、固有名詞が特に頻出する映画序盤の理解度が格段にあがるのでおすすめです。
最初の場面のセリフが聞き取れないと、とたんに置いてけぼりを食ってしまいますからね。

ほんとはこうした情報も予習無しで理解できるレベルに達するのが理想ですが僕の英語力ではまだまだなので、ここはおとなしく予習することにしています。

同じ映画を2回以上観る

一度観た映画がよくわからなかったからといって、そのままにしておくのはもったいない!
わからなかった映画こそ、2回以上観てみましょう。
一度目に聞き取れなかった部分が、一箇所でも聞き取れるようになったら儲けものです。

特にTOEIC900点以上が取れる英語上級者は、ボキャブラリーや文法知識の不足で英語が聞き取れないということは少ないはず。
聞き取れない主な原因は、実際の発音が自分のイメージと異なることにあります。

僕の経験上では、「This book is I bought for her!」のような簡単な文章が、一度目はさっぱり聞き取れなかったのに二回目ではすんなり聞き取れたというケースがたくさんあります。
「あー、そう言ってたのか!」という気づきを繰り返すと自分の中に英語の発音のパターンが蓄積されていくので、何度も観るのは効果的ですよ。

まとめ ー 楽しく無理のない範囲で続けるのが一番! ー

洋画を字幕なしで観るためにはそれなりに高い英語力が必要です。
また、試験対策の英語学習とは異なったアプローチを取らなければ、なかなか聞き取れるようにはなりません。
しかし、最初はさっぱり理解できなくても、10本、20本としつこく何度も観続けるうちに「あっ!わかるぞ!」という瞬間が訪れるので、そこまでは続けてみてほしいですね。
一度そういった快感を覚えると、学習が一気に楽になります。

たとえあまり理解できなかったとしても落ち込むことはありません。
笑うところで笑えた、日本語字幕とセリフの違いに気づいた、そうした小さな成功体験を積み重ねていけば大丈夫です。
最初に述べたように、そもそも映画の聞き取りってめちゃめちゃ難しいんですから。
あまりストイックになりすぎて、映画を観ること自体がつらくなっちゃダメですよ。
無理のない範囲で続けるのが一番です。

それでは楽しい洋画ライフを!