ニコニコニュースでこんな記事を見つけました。
要約すると、
- 英会話教室に通わずに、英語を話せるようになりたい!
- 英語圏内に一週間滞在すればかなり上達することがわかった!
- 「日本は教育水準高いのに、英語下手で誰も話せないね」と言われた!
- タイの若者はみんな英語話せてた!くやしい!!
- タイの若者は「1年やればみんな話せるようになるよー」って言ってた!くやしい!!
ということだそうです。
ずいぶんタイの若者にけちょんけちょんにされたみたいですね。
「本気で英語話せるようになりたい」と言ってる割には英会話教室に通うのは嫌だそうで、なんだかなーと思いますが、それはさておき。
日本人ってほんとに英語下手なんでしょうか?
まずはTOEICの平均スコアを見てみましょう。これはTOEICの主催者が国別のスコアを公表しています。
TOEIC|プレスリリース|2014年度|日本人の平均スコアは512点、48カ国中40位にとどまる
うっ……のっけから嫌な見出し……。
512点って、何ができるレベルなんだろう?と思って調べてみると、
TOEICスコア 500~595
電車やバス、飛行機の時刻表を見て理解できる。
打ち解けた状況で、 “How are you?””Where do you live?” “How do you feel?” といった簡単な質問を理解できる。
うーむ……6年勉強してこれでは、驚かれても不思議ではありませんね。
せっかくなのでランキングをもう少し詳しく見てみましょう。
……ん?
おい!タイ!日本より下じゃん!!
しかも493点ってどれくらいのレベルかというと、
TOEICスコア 400~495
看板を見てどんな店か、どういったサービスを提供する店かを理解することができる。
だそうですよ。
質問者さん、少なくともタイに劣等感を抱く必要はまっったくありません!
では質問者さんになく、タイの若者が持っている能力はいったいなんなのでしょうか?
ある回答者さんがこう指摘しています。
“英語圏内に一週間滞在すればかなり上達することが身をもって感じました。”
とありますが、それはちょっと疑わしいですね。
おそらく、”度胸がついた”ということをそう錯覚しているのだと思います。http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11142059471
これにはまったく同感です。
わずか一週間滞在しただけでは、語彙や文法を使いこなす能力はそこまで伸びません。
が、とりあえず今ある英語力で話せるようにはなります。
筆者が以前会社からの派遣で3週間シンガポールの語学学校に通っていたときは、英語力がそれほど高くないメンバーも多くいました。彼らは語学学校のクラスではBe動詞から復習しているくらいでしたが、3週間経つ頃には、英語で街頭インタビューを行ったり、プレゼンをこなすまでになっていました。
それは何よりも、英語で話すことへの自信、度胸がついたことが大きかったのではないでしょうか。
それからもう一つ。
質問者さんは「英語が話せるようになりたい!」と言っているのに、教えてほしいのは「自宅でできる勉強方法」だそうです。
英語が話せるようになりたかったら、なんで英語話す練習しないんですかね?
さらに、「英語圏内に一週間滞在すればかなり上達することが身をもって感じました。」と自分でわかったなら、なんで英語圏内に長期滞在してみようと思わないんですかね??
謎。
ギターが弾けるようになりたかったらギター買って実際に弾くでしょうし、スキーができるようになりたかったら雪山に行くでしょう。
まさか、楽譜を読んだりスキー雑誌を読むだけでマスターできるとは誰も思わないはずです。
6年も英語を勉強した日本人に足りないのは、とにかく実践!
この質問者さんも、もう少し実践を続ければ、意外と英語が話せる自分に気がつくんじゃないかな。がんばってほしいです。
もちろん、ただ英語を話すだけではなく、高度な会話、討論もできるようになりたい!と思うのであれば別の対策が必要になってきますが、それはまた別の機会にということで、今日はこれにて。