こんにちは。
昨夜ハンバーガーとM&Msを食べ過ぎて食欲ゼロのはっしーです。こりゃニュージーランド人に合わせて飯食ってると太るわけですわ。
さて、ウェブマガジンのR25に、こんなインタビューが載っているのを見つけました。
実業家の成毛眞さんによる、『What If?』という本の書評です。

- 作者: ランドール・マンロー,吉田三知世
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/06/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (14件) を見る
あたかも記事まるごと通して英語力は不要と言ってるかのような見出しですが、実際に言及されているのは以下の一部分のみ。
既存のビジネス書やカーネギーの自己啓発本を読んだところでその時代は終わっているわけだし、これから英語を勉強して身につく頃にはSiriが同時通訳してくれるから意味がない。必要なのは、まだ目の前にないものや壮大すぎることを、仮説を立てて検証する力です。
なるほど。
今すでにブームになったり、書籍になっているような内容は、すでにピークが過ぎているわけだから、追いかけても仕方がない。
現代は変化があまりにも速く起きる社会なので、サイエンスを身につけ、これから何が起きるかを考えろ、という論旨です。
たしかに、今この瞬間に英語が喋れるようになれば十分なアドバンテージだと思いますが、数年かけて修得して同じアドバンテージが得られるかは疑問かもしれません。
英語力はコモディティ化する
筆者自身も、英語力は今後急速にコモディティ化が進むだろうと考えています。
成毛さんの指摘する通り、自動翻訳機の精度は年々向上しています。
たとえば、去年ドコモが設立した株式会社みらい翻訳では、2016年中にTOEIC700点相当、2019年中に800点相当の日英翻訳精度を目指すとしています。
速報:ドコモ、機械翻訳の「株式会社みらい翻訳」設立。日英翻訳精度は2016年度にTOEIC700点以上 – Engadget Japanese
TOEIC800点あれば、日常の意思疎通には支障ない程度の英語力になるでしょう。
また、みらい翻訳のウェブサイトでは、ビデオチャットの画面上に翻訳字幕をリアルタイムで表示し、世界中の異なる言語を話すメンバーがチームとして働くイメージが掲載されています。
また、テクノロジーだけでなく、移民の動向も英語のコモディティ化に拍車をかけるでしょう。日本が海外移民を受け入れる政策に舵を取れば、日本国内に英語と日本語のバイリンガルが急増します。
そうなると、ただでさえ英語習得にハンディキャップのある日本語話者が、無理して英語を身につける必要はなくなりそうです。
英語論文は Google がブラウザ上で翻訳してくれるし、海外支社との会議はビデオチャットに字幕が流れるし、直接会話するときは、Siri の自動翻訳か、バイリンガルの社員にまかせればいい。
あと10年程度でこういう未来が来てもおかしくなさそうです。
はて、筆者のように英語勉強している人間はどうすればいいんでしょうね??
やりたいならやればいい
筆者は、英語をやらなきゃいけないからやってるのではなく、やりたいからやってます。
わからない単語は覚えて使えるようになりたいし、しょうもない文法ミスは矯正したいし、友達との会話についていけないのはいやだから、いろんな表現を覚えたい。
だから、大学の授業がなくなったいまでも、毎日少しずつ英語を勉強し続けています。
たとえば、電卓の登場で、我々がソロバンを日常的に使う機会はなくなりました。しかし、現在でもソロバンの技術を磨いている人たちはいます。ときにソロバンのほうが電卓より速く正確な場合もありますね。
また、将棋の世界では既にコンピュータが人間より強く、プロ棋士の存在を脅かすのではないかと言われていましたが、今年行われたプロ棋士 vs コンピュータの棋戦では、コンピュータが角をただで取られる手を指して投了という事態が起きました。プロ棋士なら絶対指さない悪手を指してしまう機械が、人間を超えたと言えるのか。
好きでやり続けた人の技術は、そう簡単には機械に超えられません。
しかも計算や将棋のように正解がある分野ではなく、言語の世界であればなおのこと。
機械翻訳しか使えない人が、騒がしいパブで冗談を飛ばしながら友達と飲み明かせるでしょうか。
海外で出会った魅力的な異性に、アプローチをかけることができるでしょうか。
ホストファミリーの心に届く、拙くとも気持ちのこもった手紙を書けるでしょうか。
どうも、筆者にはそういった未来は描けません。いや、万が一そういった未来が来たとしても、後悔しませんよ。
意味があるけど好きでもないことよりも、意味が無いけど好きなことやってるほうが、楽しい人生なんで。
全国の英語学習者のみなさん、一緒に楽しんで勉強続けましょう! そんで、もし英語力の必要ない世界が来た時には、「意味なかったけど、楽しかったねーw」と笑って一杯やろうじゃありませんか。
無駄なことだと 思いながらも それでも やるのよ
意味が無いさと 言われながらも それでも 歌うの
星野 源「日常」
星野 源 – 日常 【MUSIC VIDEO】 – YouTube