ニュージーランドの南島、クイーンズタウンという街に、世界一うまいハンバーガーを出す店がある。みんながこぞってうまいうまいというので、半信半疑で行ってみたらほんとにうまかった。
ところが話はこれで終わらない。なんとその店の隣の店もまたおいしいらしいのだ。行ってみたら、ニュージーランドと日本の距離が急に近くなったように感じた。
ハンバーガーのあとはジェラートを食べるべし
世界一うまいハンバーガー屋ことファーグバーガー。その隣にはパン屋、そのまた隣にはジェラートショップが店を構えている。上の写真で「BAKERY」「GELATO」と書かれた看板が出ているお店だ。
実は、この両方ともファーグバーガーの系列店なのである。パン屋のほうは「ファーグベーカー(Ferg Baker)」、ジェラートショップは「ミセスファーグ (Mrs Ferg)」という。ファーグバーガーで使われているパンは、すべてこのファーグベーカリーで焼かれたものなのだ。パンは確かにめちゃめちゃうまかった。その理由はここにありそうだ。
ファーグベーカリーも気になるが、ついさっきハンバーガーを腹に入れたばかりである。後回しにして、まずはミセスファーグのジェラートをいただいてみよう。
店内には、色とりどりのジェラートがずらり! 女性客を中心に、ひっきりなしにお客さんが訪れている。どれにしようか迷っていると、店員さんが「試食できますよ!」と声をかけてくれた。さっそくあれこれと試してみる。この日は初夏ながら日中は汗ばむくらいの気温だったので、アイスクリームを楽しむにはもってこいだ。まぁニュージーランド人は夏だろうが冬だろうが年中アイス食べまくってるけどね。
と、ここで気になるフレーバーを発見。「ライチ、マンゴー、ライム & ベトナミーズミント」味らしい。ずっしりとしたハンバーガーを食べた後にはさっぱりして良さげである。試食してみるとこれが爽やかかつ個性的な味わいで好み。これに決めた!
さっそく晴天のお外に出て食べてみる。ライチとライムの組み合わせが複雑な酸味を演出しており、甘さはかなり控えめ。しかしマンゴー由来と思われるジューシーな甘さが後の方からぐぐっと追いかけてくる。ベトナミーズミントは細かく刻まれた状態で混ぜ込まれているので、シソにも似た印象的な香りを楽しむことができる。
で、しばらく食べ進めて気づいたんだけど、これ梅干し味ですよ。だって酸っぱいし独特の旨味があってシソっぽい匂いまでするんだもん。目隠しして日本人にテイスティングさせたら10人中8人は「梅干し味」って言うと思う。大変に日本人好みの味なので、クイーンズタウンに行く機会のある人はぜひ試してみてほしい。あと日本のメーカーは速いとこ梅干し味のアイスを作ったほうがいい、うまいから。
詳細地図はこちら。なんと朝の6時から夜の2時まで開いている。クレイジーだ。
おいしいフォカッチャとおにぎりは似ている
世界一のハンバーガー屋にパンを提供しているファーグベーカー。せっかくパンを食べるならやっぱり朝でしょ、ということで、クイーンズタウン滞在最終日の朝8時ごろに行ってみた。朝6時30分から翌朝4時30分まで営業とほぼ24時間営業なので、いつでもおいしいパンにありつくことができる。人口2万人程度なのに眠らない街、クイーンズタウンである。
店内には、ショーケースの中にも上にも、また店員さんのうしろにも、いかにもおいしそうな焼き色をしたパンがずらり。
ニュージーランドではいわゆるお惣菜パンを探すのが難しいことが多いが、ここではベーグルにパニーニ、クロワッサンなど、バリエーション豊富なおかずパンを買うことができる。特にクロワッサンがそそる見た目だ。こちらのパンは総じて日本より大きめなので、ひとつ買えば朝食には十分なボリュームだと思う。
こちらは、レーズンデニッシュにシナモンベーグル、ドーナツなどのおやつ系ラインナップ。デニッシュの照りが光り輝いている。バターと砂糖めっちゃ使ってあるんだろうな〜なんて無粋な想像をしてしまうが、そんなことを気にしてたらニュージーランドグルメは楽しめないのだ。
散々迷ったあげくに、トマト&チーズのミニフォカッチャを購入。ミニとはいいつつ直径は女性の顔が隠れるほどで、そこそこでかい。せっかくなので、クイーンズタウンが面するワカティプ湖のほとりで優雅に朝食としけこむことにした。
フォカッチャはふんわりとしつつも適度な噛みごたえを残した”アルデンテ”とも言うべき食感で、小麦の甘さも強く感じられた。チーズがたっぷりとトッピングされていて物足りなさは一切ない。
なんだか、おいしいおにぎりを食べてる感覚と似てるなと考えた。おいしいお米はそれ単体で食べてもしっかり味がする。パンもまた然り。そこにおかずを組み込んで、片手で両方一緒に食べられるようにしたいという発想も似ている。人類みな兄弟、考えることは洋の東西を問わず同じではないか。この国の人々が急に身近に感じられるようになった。
ファーグベーカーから湖までは徒歩5分のロケーションなので、皆さんもぜひ湖畔で美味しいパンを楽しんでほしい。
まとめ ー NZグルメに妙な親近感を得た ー
ニュージーランドを代表する名店のグルメを堪能してみたら、ジェラートには梅干しを感じ、フォカッチャにはおにぎりを想起してしまった。日本人が勝手にふるさとの味を想像しているだけと言われれば否定のしようがないが、お互い地球の反対側で文明を築き上げてきた者同士が、同じような味、同じような概念にたどり着いたと考えるとちょっと楽しいじゃないか。
前回紹介したファーグバーガー、そしてファーグベーカーにミセスファーグのファーグ三兄妹は、クイーンズタウンに来たなら必ず食べて帰りたいお手軽グルメ。せっかくニュージーランドを訪れなら、ぜひとも足を運んでいただきたい。
クイーンズタウン観光には、成田・羽田から乗り換えなしでニュージーランドまで来れるニュージーランド航空がオススメですよ!
こんにちは☆
ニュージーランドには4回行っているまやこです。
来年1月にまたクイーンタウンへ行くので、美味しいと評判のファーグベーカーはチェックしていましたがジェラートはノーチェックでした、是非行ってみます~