こんにちは、ニュージーランドで働くプログラマのはっしー(@hassy_nz)です。
「プログラミングに興味があって調べてみたら、完全無料のスクールを見つけた! 通ってみようかな〜」
「無料のプログラミングスクールって危険だって聞いたんだけどホント?」
この記事は、そんなあなたのために書きました。
現役のプログラマが、無料プログラミングスクールのからくりについて徹底解説します!
Contents
「完全無料」には99%ウラがある
最近はたくさんのプログラミングスクールが開講されています。
学校によってもばらつきがありますが、だいたい3ヶ月で10万円以上という料金設定のスクールが多いようです。
たしかに、決して気軽に払える金額ではありませんね。
普通なら10万円以上する授業がタダになると書いてあれば、飛びつきたくなる気持ちもわかります。
でもちょっと考えてみてください。
10万円以上するものがタダになるって、普通に考えておかしくないですか?
ほかに同じような値段のものでは、最新型の iPhone X がだいたい12万円くらいです。
もしも「iPhone X タダであげます!」なんて広告があったら、「は? 詐欺だろw」って思いますよね。
無料のプログラミングスクールって、それと同じくらい怪しんだほうがいいってことです。
高額商品がタダになるのには、99%ウラがあります。
卒業後の就職斡旋が前提になっている場合は要注意!!

無料プログラミングスクールのウェブサイトを見る際に、必ず確認してほしいポイントがあります。
それは「授業が無料で受けられる理由」です。
ここを見れば、信頼できるスクールかどうかだいたい見分けがつきます。
「提携先企業から人材斡旋料をいただいているので無料なんですよ〜」と書いてあったら要注意です!!
そうしたスクールでは、だいたいにおいて卒業後に提携先企業へと就職することが前提となっています。
優良企業ならなにも問題ないのですが、タダでプログラミングを教わっておいて、そんなうまい話はありません。
無料プログラミングスクールは、SES(システムエンジニアリング契約)という形態の会社によって運営されている場合が多いようです。
SES とはひとことで言うと「IT業界における奴隷商人」です。
……ちょっとドギツイ言葉づかいで驚いたかもしれませんが。
つまりは、IT企業と名乗りながらも、実態はエンジニアを何人いくらで売り飛ばして業績を上げている会社なんです。
派遣会社と似ていますが、SESの場合は法律上、SES企業自身がエンジニアに指揮命令をしなければなりません。
派遣先の会社が命令をすることはできないんですね。
ところが実際はこのルールがまったく守られていないことが多く、違法な労働環境が当たり前になってしまっています。
働くエンジニアにとっても、短期間でさまざまな現場をたらい回しにされることがしばしば。
場数を踏める……といえば聞こえはいいですけど、せっかく仕事を覚えたと思ったら次の職場に飛ばされるのでスキルが中途半端になりがちです。
それに、勤務地がころころ変わるのはかなりストレスになります。
せっかくなら会社の近くに住んで通勤時間を短くしたい人も多いと思いますが、SES企業に勤めたらそれも無理な話です。
いろいろ書きましたが、SES ≒ ブラック企業と考えてもらってほぼ間違いありません。
「無料のプログラミングスクールなんてすごい!」と飛びついたら、実はブラック企業が人材集めのために行っているスクールだったなんてオチかもしれませんよ。
卒業後の就職斡旋が前提になっているスクールに通うならば、どんな会社に勤めることになるのかしつこいほど確認してください。
せっかくプログラミングを身につけたのにブラック企業でこき使われちゃたまりませんからね。
……でも正直、そんなめんどくさいことするなら有料のスクールに通って、自由に就職先を探したほうが楽じゃないかな〜と僕は思います。
無料のスクールを勧めているのは誰なのかチェックしよう!

「いやいや、でも無料プログラミングスクールをべた褒めしている記事を読んだことあるよ?」って人もいるでしょう。
たしかにネット上の評判はポジティブなものばかりです。
「プログラミングスクール 無料」で検索して見つかるサイトやブログでも、肯定的な意見がほとんどを占めています。
しかし、それらの意見を鵜呑みにしていいものでしょうか。
無料のプログラミングスクールを紹介しているのはいったい誰なのか、ちゃんと確認しましたか?
プロブロガーやアフィリエイターといった、ネット広告から収入を得ている人がガンガン宣伝していませんか?
それもそのはず、無料のプログラミングスクールは多額のアフィリエイト報酬を払って、会員を獲得しようとしているからです。
つまり、サイトで紹介している無料スクールに誰かが申し込むと、サイトやブログの管理者にお金が入る仕組みになっているんですよ。
報酬はほかの案件とは比べ物にならないほど高額!
説明会に申し込むだけで10,000円、無料体験を受けるだけで40,000円なんて案件がザラにあります。
そりゃみんな宣伝するよね…… 無料のものを紹介して、数万円ぽーんともらえるんだから。
ということで、無料のプログラミングスクールをゴリ押ししている文章のウラには広告報酬が隠れていることを覚えておいてくださいね。
ちなみにこのブログでは、完全無料のプログラミングスクールは一切宣伝しておりません。
まとめ 〜 タダより高いものはない 〜
今回の記事のポイントは以下の3つです。
- 無料プログラミングスクールはSES企業(≒ブラック企業)が人材集めのために行っている可能性がある
- スクールの主催元は必ず確認しよう
- 卒業後の就職斡旋が前提になっているスクールには特に注意しよう/li>
もちろん、無料プログラミングスクールのすべてが悪いとまでは言いません。
もしかしたら、中には本気の善意でお金を取らずに運営しているところがあるかもしれないです。
(そういったスクールをご存知であればぜひ教えてください)
しかし昔から「タダより高いものはない」というくらいです。
無料のスクールを選ぶときは、有料のもの以上に慎重に見定めるようにしてください。
個人的には、あやしげな無料スクールに通うよりは10万円払って有料のスクールに通ったほうがいいと思います。
技術を身に着けてプログラマとして就職したり、個人で開発の請負ができるようになれば、スクール代くらい一瞬で元が取れちゃいますよ。
僕はいまニュージーランドのIT企業でプログラマをやってますが、初任給が日本円でおよそ500万円だったし、その後2年でさらに給料上がりましたからね。
残業もゼロで有給もしっかり取れるし、何の不満もなく楽しく働けています。
プログラミングを身につければ、あなたにもそんな生活が手に入る可能性は十分あるんですよ。
10万円や20万円で一生使える技術が身につくなら安いもの。
無料という響きにとびつくのではなく、有料のスクールもぜひ検討してみてください。
僕がおすすめするプログラミングスクールは下の記事で詳しく紹介しています!
