先日の週末、ニュージーランド最大の都市・オークランドまで遊びに行ってきた。そこでニュージーランドの日本語フリーペーパー『月刊ニュージー』から取材をしていただく機会がありました。ありがとうございます!
『月刊ニュージー』は、1996年に創刊された、NZ在住の日本人向け情報誌。大使館や日本食レストラン、観光案内所の iSite などにも置いてあるので、留学やワーホリでNZに来た人は一度は手に取ったことがあるんじゃないか。
取材内容は「橋口一法a.k.a.はっしー@NZプログラマさん とは」というタイトルで、僕のネット上での活動をうまくまとめた記事にしていただいた。Web版のみでの公開なのでぜひぜひお読みください!
……で、こちらのブログでは、取材場面での裏話的なことを書こうかと思う。
「わーい取材してもらえるぞー」と無邪気に喜びながら現場に向かったら、
そこには思わぬ恐怖が待ちうけていた。
Contents
「わたし、はっしーさんのことなんでも知ってますから」
テレビシリーズ「世にも奇妙な物語」に、「ルナティック・ラヴ」というエピソードがある。
大学生の男が主人公。彼は恋人の素行が最近おかしいと感じ、浮気をしているのではないかと疑っている。
友人に聞き込みをしながら確信を深め、ついに間男と密会している現場に踏み込み、男もろとも手にかけてしまうのだが、実はつきあっていると思っていたのは妄想で、彼女は主人公の顔すら見たことがなかったという筋書きだ。
取材開始早々、インタビュアーから発せられたこの言葉を聞いて、僕はとっさに、突然ストーカーに家に踏み込まれた女性の気持ちを思い浮かべた。
すなわち、こちらは相手のことを1ミリも知らないのに、相手はこちらのことにめちゃくちゃ詳しいという、情報の非対称性の恐怖。
はっしーさんのブログとかTwitterとか、全部読んでますから。
正直ここでインタビューすること無いんですよ
いやいや、さすがにそれは大げさだろと思ったら、記事本文でも触れられているとおり、僕の13000以上に及ぶツイートを3時間かけて目を通したそうで、これひょっとして自分より自分に詳しい人が目の前にいるんじゃないのと身震いがした。Wikipedia に僕の項目を作るならぜひ彼にお願いしたい。
ニュージーランドに来たきっかけとか、ブログの運営方針とか、あれこれ話そうかと考えてきたネタは「もう知ってます」と一蹴され、その結果、ブロガー兼ツイッタラー・はっしーの活動まとめのような記事にしていただいたという経緯です。おかげで今までにないコンテンツに仕上がったわけですが。
ニュージーランドでSNSやってる人は全員ウォッチされているのでは
このインタビュアーの方、普段からニュージーランド関連のブログやTwitterを追いかけるのが仕事になってるようで、その観測範囲の広さは、最近の移民法改正関連まとめ記事を見ればよくわかる。
ニュージーランドに住んでる日本人なら誰でも知ってるような有名ブログから、ひっそりと運営されている個人ブログに至るまで、「ニュージーランド」のテーマで書かれているブログはすべて捕捉されているといって間違いない。
ほかにも、「こないだTwitterでオークランドの◯◯さんとxxブログのxxさんがバトルしてた」とか、「はっしーさん、昨日△△さんのことリツイートしてたでしょ?」とか、
ニュージーランドにいる日本人のネット動向は全部この人にウォッチされてるんじゃないかと思えるほど、次から次へと知識を披露され続け、
みんなで楽しくインターネッツ! の精神でこれまで生きてきた自分としては、
(ネットでヘタこくと、こういう人から全世界に晒されることになるんだな……)
と、オンラインの世界では責任をもった発言に気をつけなければと、自戒の念を新たにした次第でございます。
まとめ ー ネットでの発信は計画的に ー
今でこそ1000人を超える読者登録をいただいている「NZ MoyaSystem」も、最初はほんとに計画も戦略もなく、「海外脱出の記録を残しておけば誰かの役に立つでしょ」という軽い気持ちで始めたので、
ここまでガチのネットウォッチャーに観測されることになるなら、もっといろいろ考えて運営しときゃよかったー! と後悔しているところ。
これからネットでの発信を始めようと思っている皆さん、ひとたびインターネットの海に飛び込んだが最後、あなたよりあなた自身のことをよく知っている人がいずれ現れると思っといたほうがいいです。
それなりの覚悟をもって楽しいインターネットを! ほんと怖かったぞ!! でも記事は面白いからみんな読んでね!!!
おまけ
後日、インタビュアーさんから記事の下書きが送られてきたとき、「このリンクも公開していいですか」と、自分でも存在すら忘れていた、はるか昔のはてなダイアリーのURLが貼ってあったのを見たときにはさすがに「ぎゃあ」と声が出た。