仕事・働き方

今の給料、ほんとに割に合ってる?

先日ニュージーランドで仕事を得ることができた筆者、なんのかんのでお給料が入るのが楽しみであります。で、先日友人とこんな会話になりました。

はっしー「オファーされた給料、日本のIT企業でむちゃくちゃ残業やってたときよりも多いんだよ。びっくりするわ」

友人「まじで? はっしーって日本でチームリーダーやってたんじゃないの? その給料よりも多いの?」

はっしー「いやいや、リーダー的なことはやってたけど、肩書はリーダーじゃなかったから」

……ここではたと気付きました。

リーダー的なことやってたけど、リーダーじゃなかった?

なんかおかしくない?

Contents

自分はいったい何者だったのか

筆者は社畜 SIer 時代、ちょっとしたチームリーダーをやっていました。

協力会社さんのプログラマ数名をメンバーにむかえて、クライアントさんと打ち合わせして、仕様書書いて、実装をプログラマさんに依頼。開発の進捗や摘出されたバグの数、性質などを管理して品質を担保しつつ納品までもっていく、というのが主な業務の流れでした。

現場の仕事もたくさんやってたんで、完全に管理職とは言えないにしても、スケジュール管理に品質管理といったことは日常的にやってました。社外の方とはいえ事実上の部下もついてたんですよね。

にも関わらず、肩書はいっさいなし、ただの平社員だったんです。

これ、実は相当割にあわない仕事をしていたんじゃないんですかね??

肩書ないのに部下がいる人たち

筆者のほかにも、肩書ないのに事実上の部下がいるひとはいました。

職場のある先輩は、チームリーダーとして常に複数名のメンバーを抱えていたにもかかわらず、4年以上平社員のままでした。

最終的に主任に昇進してはいましたが、それまでのお給料はいったいどうなっていたのか非常に気になります。平社員なのに主任並みの給料をもらってたとは、とても考えられないのですが。こういうケース、人材派遣会社を多用する業界ではよくあることのように思えます。

肩書だけあって給料上がらない人たち

社会人5年目をすぎると、友人の中でもちらほら肩書がつく人が出てきます。

ところが、「肩書だけついて給料上がらない」って話をする人がいるんですよね。

たとえばある友人は、某大企業で営業マンをしており、去年から「副主任」という肩書がつきました。おかげで主任のかわりに本社での大事な会議に出席することが増え、忙しい毎日を送っているそうです。

が、副主任になったことによる昇給はいっさいないんだとか。「名ばかり管理職だよw」って笑って話してましたが、よくよく考えるとそれって笑いごとじゃないのでは?

我々、自分の今の給料がほんとうに割に合ってるのかについて、あまりに鈍感な気がします。

給料が割に合ってるかどうかに鈍感だと損をする一方

日本のような年功序列の賃金体系では、若いうちは安い給料で働いて、年次や肩書が上がれば年収も増えるというシステムになっています。

しかし、若かろうが肩書が低かろうが、与えられた仕事の難易度や責任に見合った収入を得られなければおかしい。

「あなたはまだ若いから安月給で我慢してねー。20年たったら年収1000万超えるからねー」というのは、若者の労働力の搾取ですよ。

長期間にわたって雇用を保証することと引き換えに、本来なら20代のうちに得られるはずだった賃金を、40代以降に先送りされてるわけですから。これは若い労働者にとっては非常に不利な取引です。

若者の3人に1人が5年以内に会社を辞めるといわれる現在、一生ひとつの会社に勤め続けるライフスタイルは現実的なものとは言えません。また、シャープや東芝などの例を引き合いに出すまでもなく、どんな企業でも倒産の危機に瀕する可能性はあるのです。若いうちに約束されていた、中年になってからの高収入がほんとうに得られるのかなど、非常に不確定なんです。

当然ながら、労働の対価は、現在の労働の成果に対して支払われるのが本来じゃないですか。それに対して低い賃金しか支払わないのは、理由が何であろうが、労働力の搾取でしかありません。

自分の今の給料がほんとに割に合ってるのか、常に考えておかないと、知らないうちに大きな損失をこうむることになります。

不思議なのは、これって学生時代にバイトを探すときにはみんな重視してることのはずなんですよね。引っ越しの重労働のバイトで時給700円だったらだれもやらないじゃないですか、割にあわないから。正社員でも一緒ですよ。

ニュージーランドの給料の相場を紹介します

最後に、ニュージーランドにおける各種職業の平均年収のデータを紹介しておきます(残業代・ボーナス含まず)。

レートは NZD1 = 80円で計算しました。NZD1 = 100円で換算しています(2016/7/23 訂正)。実際のレートとは違うのですが、現地で生活してみて、年収5万ドルは日本での年収500万円相当の暮らしができるなというのが妥当な感覚だからです。参考までに今の給料と比べてみるとおもしろいかもしれませんよ。

ソフトウェアデベロッパー  646万円

Software Developer (New Zealand)

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ITチームリーダー  813万円

Team Leader, IT (New Zealand)

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セールスチームリーダー  515万円

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アカウンタント(会計職) 518万円

Accountant (New Zealand)

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ヒューマンリソース・ジェネラリスト(人事職)630万円

ITチームリーダーって高給取りなんだなぁ……(遠い目)

ABOUT ME
はっしー
ニュージーランド在住の元プログラマ。 日本のIT企業で月100時間超えの残業を経験して過労死しかけたことをきっかけに国外脱出、毎日定時帰りの生活と年収アップを実現させる。脱社畜、英語、海外移住などをテーマに情報発信中。Twitterフォロワーは1万8千人以上。ニュージーランド永住権ホルダー。

POSTED COMMENT

  1. asdfasfasd より:

    うーん興味深いですがアメリカよりはずいぶん給与水準低いですね。半分ぐらい。

  2. imo_jo_chu より:

    >id:asdfasfasd
    アメリカの給与は飛び抜けてますね。そのぶん要求される技術も高いし弱肉強食ですが……。わたしはNZくらいの給与と雰囲気でのんびりやるのが性にあってます。

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