英語

プログラマに英語はどの程度必要か? 海外プログラマの視点から考えてみた

【2018年6月追記】
↓最新の状況を考慮して、プログラマの英語学習に関する記事を書き直しました。↓

プログラマなのにまだ英語から逃げてるの?具体的な勉強法を解説!こんにちは、ニュージーランド在住ブロガーのはっしー(@hassy_nz)です。 「プログラマは英語勉強したほうがいいって言われてる...

こんにちは、ニュージーランド在住ブロガーのはっしー(@hassy_nz)です。

「プログラマも英語を勉強しないと、この先生き残れない!」なんて説が世の中に流れてずいぶん時間が経ちました。僕が日本で社畜やってた5年前も似たようなことが言われてたと記憶してます。

でも実際のところ、どれくらい英語ができればいいんでしょう? 日本の会社にいたときも「英語! 英語!」と周りが言ってた割には、日本語ばっかり使って仕事してたし、どこまで必要なのかよくわかりませんでした。

ただ、ニュージーランドで1年以上ほぼ英語オンリーの職場で仕事を続けてきて、プログラマに必要な英語力とそのメリットがなんとなーく見えてきました。

Contents

日本国内で働く場合

ドキュメントを読むのが苦にならないレベルなら問題なし

日本国内のみで働くのであれば、大学受験レベルのリーディングスキルがあれば十分でしょう。

一般的なプログラマにとって、日常的に英語が最も役に立つのは、言語やライブラリのレファレンスを読むときだと思うんですよね。たとえば React の公式ドキュメント。どれくらいすらすら読めるか、一度目を通してみてください。

facebook.github.io

理想は、こうした技術文書を頭の中で翻訳することなく、英語のまま理解できるようになること。それくらいまで読解力をあげれば、公式文書はもちろん、Stack Overflow の質問スレッド、海外の英語ブログなど、有益ながらほかの人々が敬遠しがちな英文もなんなく読みこめるようになるので、周りと大きく差をつけられます。

英語のレファレンスを読むのは、実はそんなに難しくありません。出てくる単語は決まったものが多いし、文法も日常会話や小説に比べればはるかに単純です。内容を誤解なく伝えるのが目的の文章なので、わかりやすく作られてるんですよ。ときどき出てくる小難しい単語の意味さえ調べて覚えてしまえば、あとは受験英語でほぼカバーできます。

ということで、大学受験レベルの文法と語彙をマスターするのを目標にしましょう。

高校英語の文法をおさらいするのには『Forest』がオススメです。僕の知り合いの日本人エンジニアも長年NZで暮らしていますが、不安なところをこれで復習しなおしていると言ってました!

 

単語力を増強するには『キクタン』がオススメ。視覚と聴覚の両方から、効率的に単語を覚えていけます。たくさんシリーズが出ているので、自分にあったレベルのものを見つけてくださいね。

海外で働きたい場合

ビジネスレベルの英会話は必須。IELTS 6.5 を目安に!

日本を飛び出して海外で働きたい! となれば当然話は変わってきます。考えるまでもなく、求められる英語力のレベルは跳ね上がります。

とにもかくにも、まずはビジネスレベルの英会話ができるようになりましょう。英語の4技能のうち、日本人が最も苦手としているのがスピーキング。しかし話すことができなければ、仕事はおろか面接だって乗り切れません。

でもそんなに恐れることはありません。ビジネスレベルの英語なんて、受験英語に毛が生えたようなもんです。プログラマが仕事で使うボキャブラリーや文法など、たかが知れてます。

基礎を身につけたら、あとは練習あるのみ。
時間さえかければ、スピーキングは必ずできるようになります。今はレアジョブ英会話
のような格安オンライン英会話もありますし、練習する環境が整ってます。

試験のスコアを目安にするならば、IELTS 6.5 が取れれば問題なしです。これはニュージーランドで永住権を取得するためにも必要なスコア*1なので、NZ移住を考えているなら今のうちから勉強しておいて損はありません。

僕自身が IELTS 6.5 を達成するために実践した勉強はこちらの記事にまとめています。

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英語ができるのは当然。技術が大事なことも忘れずに

海外で働く場合、英語力よりも大事なのは技術力です。ぶっちゃけ英語ができるってのは大したアドバンテージになんかなりません。みんな英語できるんだから当たり前ですね。

プログラマたるもの、アピールできる技術がないと仕事にはありつけません。英語はもちろん大切ですが、そればかりに目を取られて技術がおろそかになることのないように。

……とまぁ脅すようなことを書きましたが、まともなコードが書けるプログラマなら大丈夫です。僕自身も、決してスーパーハッカーでもなんでもありませんが普通に仕事できていますし。それは「クソなコードを書かない」というポリシーがあって、それを守るために日々頑張ってるからだと思ってます。

このあたりの内容は、ベルリンで働くプログラマ、ジャバ・ザ・ハットリさんの記事にも詳しいです。こちらもぜひ!
tango-ruby.hatenablog.com

 

まとめ

  • 国内で働くのなら、大学受験レベルのリーディングができれば十分
  • 海外で働きたいなら、スピーキングの練習をしよう

というのが僕の結論です。

よほど海外で働きたいのでなければ、「英語できないやばい」と過度に不安を感じる必要もないんじゃないかと思います。英語ができる大きなメリットは、理解できる情報の幅が広がることですが、プログラマ視点に限れば日本語の技術方法って驚くほど充実してるし、日本語でしか出版されてない良質な技術書もたくさんありますからね。

ただし、確実に言えるのは、海外でプログラマやると、残業ないしお給料いいし有給全部使えるし、しあわせってことでございます。日本での職場に恵まれていないエンジニアにとって、海外転職が人生を大きく好転させうることは紛れもない事実。やる気のある方にはぜひ挑戦してもらいたいなっと思います!

*1:技能移民部門の場合。必要スコアは部門によって異なります。(2017年7月現在)

ABOUT ME
はっしー
ニュージーランド在住の元プログラマ。 日本のIT企業で月100時間超えの残業を経験して過労死しかけたことをきっかけに国外脱出、毎日定時帰りの生活と年収アップを実現させる。脱社畜、英語、海外移住などをテーマに情報発信中。Twitterフォロワーは1万8千人以上。ニュージーランド永住権ホルダー。

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