2016年はテルミンとの出会いの年でした。
そもそもテルミンって何ぞって話ですが、20世紀初頭にロシアで発明された、「世界初の電子楽器」です。音程とボリュームをコントロールする2本のアンテナに手をかざすことで音楽を奏でます。つまり、楽器に直接触れずに演奏するってわけです。
第一人者、竹内正実さんの動画を見ていただくと、どんな楽器かがよくわかります。バイオリンに似た高音が美しい。両手を指揮者のように動かす独特のフォームも神秘的。あぁ、恍惚。
興味をもつきっかけはデイリーポータルZのテルミン記事でした。これを読んでからというもの、YouTube のテルミン関連動画を漁りまくったり、テルミンをフィーチャーしたポップユニット、ザ・プーチンズのDVDをわざわざ日本から取り寄せてみたりと、その熱はとどまるところを知らず。
で、気がついたらテルミン買ってました。
Moog Etherwaveという一般的なタイプのテルミン。ニュージーランド国内ではこれしか売ってないんですよね。でも素人が買うにはこれが最も普通かつ最上位モデルに近いので、なんら不満なしです。
日本では5万円前後で買えるようです。マニアックな楽器にしてはかなりお手頃な値段と言えます。
電子楽器なので、ヘッドフォンをつければ周りに迷惑をかけずに夜中でも練習できるのがいいところ。2日に1回、1時間くらいのペースでゆるゆると練習しています。これがまぁ楽しい。iPod で好きな音楽を流しながら、それに合わせてメロディをテキトーに奏でるだけでもテンション上がる。夜中にお風呂で熱唱するみたいな感じで、自分の好きなようにやってます。特に高音でビブラートかけると最高にキモチイイ。素人でもそれっぽい音になります。
空中の何もないところで音程をコントロールしなきゃいけないんで、感覚をつかむまではかなり苦労しますが、慣れてくると手の動きと音のイメージがだんだんと一致してくるんですよ。楽器と身体がシンクロしてくる感じ。思った通りの音をバシッと出せたときの快感は、ほかの楽器では味わえませんね。
ちなみに今の演奏レベルはこんなもんです。練習始めて1ヶ月半くらいですが、特に音楽の才のない自分でも忘年会の余興レベルくらいにはなったかと。見た目の奇抜さとは裏腹に、誰でも気軽に演奏できる楽器ですよ!
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ニュージーランドでテルミン弾いてる人がほとんどいないのが悩みのタネではありますが、裏を返せば数年練習すればニュージーランドで一番のテルミン弾きになれるかもしれないわけで、そんな野望をいだきつつ2017年も楽しんで演奏しようと思います。